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1982年設立以来、IT業界内で作成された各業務の実務能力基準の認定活動を行っているCompTIA。 全世界89カ国14,000社以上(2003年3月現在)の企業がメンバーとしてCompTIAの活動を支えています。 現在、11の分野(2003年12月現在)で認定試験を実施、認定者数は急増中です。 今回は、CompTIA資格の目的・役割必要とされるスキルなどについて、CompTIA日本支局の板見谷様よりお話をお伺いしました。


CompTIA日本支局
板見谷 剛史氏
CompTIAとは?
CompTIA認定資格とは
CompTIA認定資格の目的
CompTIA認定資格の役割
CompTIA認定資格の問う能力
日本におけるCompTIA認定資格の意義
CompTIA認定資格開発プロセス
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CompTIA(コンプティア/The Computing Technology Industry Association:コンピュータ技術産業協会)は1982年シカゴで設立され、現在欧米、アフリカ、アジアなど世界に9つの拠点を持つ、非営利グローバルIT業界団体です。今年で21年目を迎えましたが、89カ国16,000機関(2003年11月現在)の皆様が会員として登録される巨大組織となっています。「CompTIA認定資格」の認定活動が最近表に出ておりますので、「資格団体」と間違われる事が多いのですが、各地域のIT関連の政策立案や、IT関連の標準化の提言活動、リサーチ活動など、「業界の代表としての活動、会員の声を反映する活動」をしております。CompTIA認定資格の普及啓蒙、認定活動以外の詳細は、
 
をご覧下さい。
CompTIA認定資格は、よく「ベンダーニュートラル資格」と言われますが、日本語で表現される「ベンダーに偏らない」「一般的」「基礎的」というようなニュアンスをもつものではありません。しっかりと役割・目的を理解頂くため、日本支局として、「ベンダーニュートラル資格」とは、一切御案内していないことを予め御理解下さい。
   
  現在及び将来において必要とされる人材を効率的に輩出するために、技術革新に柔軟に対応できるだけの実務能力を、予め取得するための基 準作りを最大の目的としてできたものです。そして、そもそもの活動でありました、様々な規格の標準化に対する提言活動のように、企業における「ISO」のような基準作りの提言に変わる、業務での実務基準となる、個々の「ISO」のような「保証書」的な役割を持つことで、その活用による人材育成における人件費の削減に貢献することでもありました。
  CompTIA認定資格は、ベンダー資格のような、商品やソリューションから発想して求められる能力を問うのではありません。JAVAやUMLのような技術から発想して必要な能力を問うものでもありません。
今現在、各IT業務で求められる能力から発想することで、各IT業務の遂行における実務能力基準としての役割を持つものです。目的にもあるように、技術革新に柔軟についていけるだけの、今現在の実務能力を保証することで、さらなる事業展開に必要な商品やソリューション、技術知識の早期獲得を促進します。 この役割にあわせた主な利用形態として、 就転職の採用指標や人事考課での活用による、実務レベルの統一 代理店やパートナーなど、目の届かない人材のものさし OJTに掛かるコストの削減 現在、世界で年間60万試験が配信されており、今現在の実務能力の客観的な「ものさし」として、世界的に受け入れられているものです。
   
クライアント環境
A+
ヘルプデスク、サポート、営業、SEなど、PCサービスに関わる実務者が持つべき技術知識を測る。
 
 
ネットワーク環境
Network+
TCP/IPクライアントの設定など、ベンダーに偏らないネットワーク技術を広くカバーするネットワーク技術者向け試験。
 
 
サーバ環境
Linux+
Linux OSの知識を問う資格。技術者、ヘルプデスク、サービスサポートなどLinuxに携わるあらゆる実務者向け。
Server+
A+、Network+の上位資格。PCサーバーを中心にトラブルシューティングなども行える技術者対象とする。
ソリューション環境
 
 
セキュリティー環境
Security+
セキュリティー技術者の基盤構築の資格。実務2年間以上のネットワーク経験を持ち、TCP/IPの知識を持つ技術者が対象。
 
 
その他専門的な資格
i-Net+
インターネット関連業務に携わる技術者を対象に、インターネット関連の滝に渡る分野の基本知識を問う。
CTT+
各界の専門知識に関するトレーニングや教育を提供するインストラクターすべてに対応する資格。実技評価も行われる。
   
e-Biz+
Eビジネスの基本コンセプト、技術コンポーネント、利用形態などを問う。技術者、非技術者(マーケティング、営業など)向け。
CDIA+
ドキュメントイメージング業界向けに、イメージングシステムの計画、デザインなどに使われる実務知識と技術を問う。
   
IT Project+
ITプロジェクトに携わるプロジェクトマネージャを対象に、ビジネス知識、マネージメント手法などを問う。
HTI+
ホームインダストリーの技術者育成のための基礎知識・スキル、それらの能力の活用、実務遂行の考え方などの基盤を問う。
 
  「各IT業務の遂行における実務能力基準」ですので、現在利用・活用されている「資源」のメリット・デメリットを理解し、様々な業務環境において、「顧客」の立場にたち、または円滑な運用・管理のために、最適な環境を構築しているか、問題解決しているかを問うものです。各IT「業務」(現在11分野)で求められる必要な能力から出題範囲を発想し、作成されます。
現在利用・活用されている「資源」のメリット・デメリットを理解することで、お客様側の環境の理解を確認し、「業務」から発想することで、例えば、お客様のある要望に応えるという点において、必要な知識、技術はもちろんのこと、状況分析、環境評価、問題解決、また情報収集や迅速な解決の導き方、また提案であれば、現状の環境に合う技術の選択など、「業務での考え方」までを網羅します。つまり、現在の業務環境の「場」を読んで、仕事をしているかを評価します。例えば、あるユーザのシステムに問題が発生した場合、エラー状況だけではなく、システム及び外的環境、ユーザの求めているものなどを総合して、最適な解決策のために自らの知識・スキルを当てはめることができる能力をいいます。いわば、経験で身につくような、業務ノウハウを含む各IT業務で必須な実務能力を表現しています。
 
 
例題
CD-ROMドライブが、CDを読み込まない原因 として、まず何を考えますか。
   
1.
誤ったスピードの選択
2.
CD-ROMディスクの汚れ
3.
デバイス設定が書き込み専用
4.
CD-ROMドライブがスレーブに設定されている
 
  これは、クライアント環境の運用・管理における実務能力を問う、CompTIA A+の例題で、「問題解決」「状況判断」を問うものです。上記のような少ない情報しかない問題にも、少ない情報の中でいかに効率よくコストを掛けず問題解決するかという目的があります。選択肢によって戸惑わせていますが、皆様の業務環境にもこのような少ない情報の中での業務は多く存在するはずです。その問題文の環境、情報を読み取り、培った技術やスキルを取捨選択し、求められる一番最 適な行動、効率的な行動を検討して下さい。 現在、CompTIA認定資格は11分野に及んでおります。詳細は、http://www.comptia.jp/cont_certif.htmlをご覧下さい。
 

図Aは、2003年春に一般に実施したCompTIA認定資格の類似問題による調査結果です。現在のクライアント環境(A+)、ネットワーク(Network+)、インターネット(i-Net+)及びコミュニケーション能力(CTT+)を50問出題し、50点満点で評価しました。結果、35歳以上40歳未満が、一番スコアが高くなっています。これは、業務を経験することで、顧客の抱える現在の環境や問題を理解し、運用・管理することができることを物語っています。
しかし、逆に言うと、これらの能力の蓄積にかなりの時間を要していることが分かります。これは、時代や企業ニーズに合わせた事業展開をする上で、この時間的コストは障害となる恐れがあります。最新のソリューションや商品を展開する上でも、既存の環境を含めたコンサルティング展開が必要です。企業はどれだけ早く既存環境の理解を身に付け、次なる展開に準備するかに、継続的なイニシアチブを保つことができるかが掛かっています。

図Bをご覧下さい。CompTIA認定資格を取得する被験者は、明らかに顧客の抱える現在の環境や問題を理解し、運用・管理する能力を早期獲得しています。ここに、 就転職の採用指標や人事考課での活用による、実務レベルの統一 代理店やパートナーなど、目の届かない人材のものさし OJTに掛かるコストの削減 といった活用がされている理由があります。予め現在「顧客」の環境を理解し、最適な環境の提供や問題解決などでの業務の進め方を理解しているという人材を集積しておくことで、次なる展開にその人材を注入する準備をし、時間的金額的コストの削減を狙っているわけです。


図A
図B
CompTIAはプロジェクトマネージャーとして存在し、資格作成でのイニシアチブは一切とらず、すべては業界内の声を反映し、忠実に必要とされているものを表現するための工程を踏みます。
 
     
市場のニーズ調査  
現在IT産業界で求められている人材のニーズ調査を実施。マーケットニーズがあり、不足もしくは将来人材が必要となる業務がある場合に、資格として普及する事で効率的な人材輩出を決定
 
職務分析  

SMEs(Subject Matter Experts)と言われる出題範囲の項目付けを行うための専門家を、業界内の現場から公募(※SMEsは、ホームページなどで名前が一部公開されている)。業務から必要な能力を発想し、その業務全般に及ぶスキル項目を定義します。手法としては、業務に関連する職種の定義、それぞれの職種に応じた職務の定義、さらにそれぞれの職務に必要なスキルの定義を実施します。具体的には、様々な業務環境を想定し、その状況下で必要な能力(技術、知識だけではなく、様々な業務環境での考え方、問題解決能力や最適化のための環境評価や状況判断)の洗い出しを実施します。
上記から実務基盤を問うにふさわしい項目を精査、出題範囲の仮説を立てます。その仮説証明のため、CompTIA会員、各業務の現場関係者、そして一般の皆様に、仮説の各項目群に対する重要度を調査。世界的に重要度の高い項目をまとめあげ、CompTIA認定資格の出題範囲として公開します。

ここまでの調査分析の過程は、Job Task Analysisによって報告され、一般に閲覧が可能(有料)

 
問題作成  
出題範囲の確定を受けて、出題範囲に準拠した実務能力を問える試験問題の提案及び作成を、SMEs、現場関係者(IBMやHPをはじめIT系企業、リサーチ企業、教育機関、業界の代表や団体など)で作成。
CompTIAは試験問題の作成には参加せず、信頼性の保持のため、プロジェクトマネージャーとして活動。問題作成のカテゴリを、技術知識・スキル、状況判断、環境評価、問題分析、環境に対する知識の適用に分け、実際の環境を想定した問題をまとめあげます。
 
改訂  
出題範囲に合わせ、逐次マイナーチェンジを繰り返し、また現在利用・活用されている資源の役割、目的を理解し、様々な環境での使いみちや想定される問題の理解が目的であるため、1〜2年に1度の頻度で改訂作業が実施される。再度職務分析から始まるサイクルを繰り返し実施
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