kintone認定資格で                  チームワークに改革を

サイボウズ社の新しい試験プログラムを拡張

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近年、組織が職場でのコラボレーションやより効率的なワークフロー管理を求めるようになるに伴い、業務効率化ツールの人気は著しく高まってきています。

東京に拠点を置くソフトウェアの開発、販売、運用を手がけるサイボウズ株式会社は、職場における非効率な業務を改善したいという要望に kintone で応えてきました。幅広い業務に対応できる柔軟性と拡張性により、kintone は現在、32,500 社 (2023 年 12 月時点) を超える組織で利用されています。スタートアップ企業から大企業、政府機関、NPO に至るまで、kintone はプログラミングのスキルがなくても、だれでも業務に合わせたシステムを簡単に作成できるクラウドサービスです。

導入社数の増加に伴い、kintone の販売・普及を行うパートナー企業と、kintone を導入・活用するユーザー企業において、サイボウズは kintone スキルの客観的な評価、kintone エコシステムの創出、および kintone 人材市場の健全な発展への貢献を目的として、2018 年にピアソンVUE を CBT パートナーとしてkintone認定資格制度を立ち上げました。kintone のスキルを公式・公正に評価する仕組みとして、パートナー企業はもちろんユーザー企業にも kintone のスキル習得や理解度を深めることができる認定制度を構築することは、サイボウズにとって重要なことでした。

(left) Mr. Fujii, (middle) Ms. Kyan, (right) Mr. Kurabayashi

(右から) 倉林 氏、喜屋武 氏、サイボウズ株式会社 藤井 允 氏 (マーケティング本部 kintone認定資格グループ プロモーション担当)

認定資格制度の立ち上げでkintoneを次の成長フェーズへ

「資格制度を立ち上げることは、私たちにとって初めての取り組みとなるためプロジェクト期間は 1 年を超え、さまざまな課題に直面しましたが、ピアソンVUE の支援もあり、無事正式リリースすることができました」と kintone認定資格チームリーダーの倉林一範氏は振り返ります。

サイボウズ株式会社 マーケティング本部 kintone認定資格チームリーダー 倉林 一範氏

kintone の導入数も順調に成長し、いろいろな場面で活用されるようになってきていたのですが、当時は kintone の知識やスキルを公式に評価する仕組みがありませんでした。kintone 人材育成施策のロードマップにおいて、認定資格制度を立ち上げることは極めて重要であり、ゼロから試験プログラムを立案し実現するために、世界中で IT 認定資格の分野を牽引するピアソンVUE を試験運営のパートナーに選びました。

2018年にサイボウズ公式の kintone認定資格のアソシエイト、アプリデザインスペシャリスト、およびカスタマイズスペシャリストの試験が、日本国内のピアソンVUE 公認テストセンターで配信開始となりました。アセスメント業界を牽引するピアソンVUE の強みである堅牢なセキュリティ対策が講じられたテストセンターを利用し、国内 130か所以上から自由に選択して受験できるようになりました。それにより、kintone ユーザーは、kintone に関する基礎知識と各分野の専門技術をもとに、kintone を活用した業務の効率化や改善、チームワーク向上のスキルを証明することができるようになりました。

データを活用した意思決定により試験プログラムを改善

数十年にわたり認定資格プログラムの立ち上げに携わった経験を持つピアソンVUE は、試験結果データの分析や試験問題のパフォーマンス測定においてもサイボウズをサポートしました。サイボウズは定期的に分析レポートを活用して、どの試験問題に見直しや調整が必要かをデータに基づいて決定できるようになりました。「信頼性の高い統計データの比較や分析で得られる大量のデータを利用して、試験の継続的な改善を行うことができるようになりました。また、ピアソンVUE は私たちが自信を持ってデータを管理できるように支援をしてくれました」とサイボウズ株式会社 マーケティング本部 kintone認定資格グループ 企画・運営担当の喜屋武 (きゃん) みどり氏は語っています。

監督付きオンライン試験導入で更なる利便性を提供

世界規模のパンデミックを機に、多くのプロフェッショナルたちはよりフレキシブな働き方とハイブリッドな勤務形態に移行しました。サイボウズはそれに対応するために、また受験方式の選択肢が増えることで認定資格制度への関心はさらに高まることを期待し、2021 年に新たな受験方式 ―ピアソンVUE のオンライン監督付き受験ソリューションである OnVUE ― を新たな選択肢として受験者に提供することを決めました。

「kintone は全国のさまざまな地域で広く活用されているため、テストセンター受験方式だけではなく、より受験しやすい環境が必要でした。オンライン監督付き受験方式である OnVUE の導入によって、kintone認定資格制度へのチャレンジの裾野を広げることができました」と倉林氏は語っています。

サイボウズはその後順調に試験配信の規模を拡大し、多くの新規 kintone ユーザーの獲得に成功しています。今では kintone認定資格は、企業の人材採用の要件として評価されるケースもでてきており、また、将来の DX 人材育成のために専門学校のカリキュラムとしても採用され始めています。

受験者の学習意欲を高めパートナー企業の資格取得を促進

「kintone認定資格はサイボウズのパートナー評価制度 (注1) にも組み込まれたこともあり、パートナー企業の多くが kintone認定資格を取ろうというモチベーションを持つようになりました。また、新しい学習教材を提供することで、学習者の学習意欲と kintone に関する理解度を高めることができました。つまりこの認定資格制度は、スキルの証明としてはもちろんのこと、kintone を学習するためのひとつのステップとして捉えられ、高く評価されています」と喜屋武氏は説明しています。

サイボウズは、受験後のアンケートを活用して受験者からのフィードバックを取得することでプログラムに対する評価を確認し、継続的な改善に努めています。ピアソンVUE が実施した『IT 資格試験に関する調査』(注2) のためのアンケートでは、多くの kintone認定資格受験者は「自信が増した」と回答しています。

kintone認定資格を取得し、スキルが客観的に評価されたことで、自身に対する職場での信用が高まりました。また組織における自身の生産性や貢献度が向上したと実感しています。」 同アンケート 受験者コメントより

1. パートナー評価制度(https://partner.cybozu.co.jp/search/cypn_report/
2. 2023年度 IT 認定資格に関する調査  
(PearsonVUE.co.jp/voc)